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3月イエンゴ会議

11日、12日は家づくり援護会(通称:イエンゴ)の会議に出席のため、東京へ出張となりました。

私の所属する委員会でのメインテーマは、来年10月に施行される『瑕疵保証義務化への対応』。
構造計算書偽装問題、いわゆる姉歯問題を起因に、国は、建築行政・建築士制度・クライアント保護を重点に、
これまでの確認申請、建築基準法、建築士法やその他を見直し、ハードルを高くしてきました。
内容によってはもっともなものもありますが、この瑕疵保証義務化は
深く追求すればするほど、本質の解決策にはならないと思われます。

一方、イエンゴには6年間で、1万件を超える相談が寄せられていますが、
そのトラブルの90%がハウスメーカーや建売り、建設業の許可を持たない業者とのこと。
地場の工務店においては、極めてトラブルが少ないという結果が出ているのです。

どうやら国の一連のアクションを見れば、中小の工務店を大手ハウスメーカーや
フランチャイズに統合させ、会社の総数を減らそうとしているように思われます。

そのうえ、国の方針通りに事が進めば、地場が支えてきた二千年来の地域に根ざした建築文化は廃れ、
全国どこを切っても、金太郎飴的な住宅となることは明白です。

これに異を唱える意味に於いて、今後、イエンゴの会は国の施策に対し物申す方向となりました。

また、他の委員会では、『「地の家」のすすめ』という本を刊行するとの発表がありました。
この本の中では住宅産業のみならず、あらゆる業界に蔓延する企業犯罪やトラブルに対し、
信じられる確かなもの、また安心できるものは作り手の顔が見えるものであり、
長い年月を経て人々に評価されてきたものである、としています。

すなわち、「地のもの」の確かさを再認識し、住宅産業においては「地の家」の復権を強く願う意味を込めて、
本書の刊行に至るということでした。

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