2024/11/23
鉄骨階段のデザインをもっと...
9月7日(土)8日(日)に多くの皆様にご来場いただき、誠にありがとうございました。
今回の見学会では、完成物件を御覧いただくと同時に
『人生100年時代における家づくり』
についてご来場のお客様にはお話しさせていただきました。
現在、日本人の健康寿命はどんどん延びており、ある海外の研究では2007年に生まれた子供の半数は107歳より長く生きると推計されています。
そのような時代背景の中、どのような家づくりが必要になって来るのか?この事は非常に重要問題になってくると思います。
しかし、その一方で国は中古住宅流通の活性化を図っています。現在、人口の減少に伴い、日本の空き家は846万戸、空き家率は 13.6%となっています。このまま空き家が増え続けると
1. 災害や犯罪の温床。もしテロリストの隠れ家にでもなれば、国際的な政治問題にも発展し得る
2. 人口減少と大都市集中が続く中、有効に土地を使おうという機運に逆行している
3. 景観上、空き家が多くなると都市の値打ちが下がる恐れがある
など、いろいろな問題が発生してくると言われています。
そこで国の方針として数年前より人口減少に伴い新築の着工数が減少していく中、中古物件の流通の促進、リフォーム工事の増加を図ってきました。
しかし、残念ながらこの中古流通の活性化は成功しているとは言い難い状況です。
ではなぜ日本では中古住宅の流通が活性化しないのでしょうか?ひとつは中古住宅の評価が低いと言う事があると思います。一般的によく言われるのはアメリカなどでは一度購入した住宅はキチンと手を入れて管理すれば、価値が下がらない、もしくは数年後には価値が上昇していると言われています。それに比べ日本では築25年を過ぎた家は物件の価値がゼロ、売却しようと思っても解体費がマイナスされると言うのが現状です。
これに対し、日本の中古物件に対する評価が間違っていると言う人もいますが、確かにそれも一理あると思います。しかし、本当にそれだけでしょうか?
戦後に建てられた日本の住宅は、平均27年で取り壊されていると言われています。これは高度成長期の住宅不足時に乱立した文化住宅と呼ばれる低品質な住宅が乱立した事や、ハウスメーカーによる規格住宅の大量生産、大量消費が原因であると思われます。
その一方で古民家と呼ばれる築100年以上の建物を購入してリフォームする人がいます。この差は一体何なんでしょうか?
その答えは、どんなに国が中古住宅の流通活性化を図っても、今の日本には中古住宅を買って住む、もしくは買った後にリフォームして住む価値のある住宅が少ないと言えるのではないでしょうか?
そしてこの価値の無い家とはどんな家なのでしょう?一般的に考えると耐震性能や断熱性能、他には劣化の程度でしょうか?
しかし、この性能だけが本当に重要であるならば、古民家をリフォームして住む人はいないと思います。
その為、本当に価値のある家とは耐震性能や断熱性能はもちろんですが、築後年数がたっても、その建物を見た人が『欲しい』と思える建物が、本当に価値のある建物なのではないでしょうか?
その為にも住宅の価値を保ち続けるには、デザイン・素材・性能・空間など様々な要素が必要になってきます。
本当に価値のある建物、家族が幸せになれる建物など、色々なお話しが聞いてみたい方は、是非、お気軽にお問合せ下さい。
ただ値段が安いから、ただ物件の立地条件が良かったからと選んだ建物が30年後、40年後、50年後に、皆様の人生のお荷物にならない為にも・・・
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