2024/11/23
鉄骨階段のデザインをもっと...
昨日、国土交通省が開催する『建築物省エネ法の改正概要と戸建住宅等に適用される制度・基準・計算法について』の説明会が下松市で開催され、参加してきました。
この建築物省エネ法の改正は昨年次世代省エネ基準(断熱基準)の2020年適合義務化が延期された事により2021年4月より、施行が予定されている法律です。
改正の主な内容は、まず2021年4月以降の建物は全ての建物で外被熱貫流率(UA値)と冷房期の平均日射熱取得率(ηAC値)を計算する事が必要になります。また併せて、住宅の照明や空調、給湯などの設備機器が消費する一次エネルギーの消費量も計算しなければなりません。
そして建築主(お施主様)は省エネ基準に適合させるために必要な措置を講ずるように努めなければいけません(ここは努力義務のようです)この省エネ基準に適合させるとは地域区分(岩国市周辺は主に5・6・地域)により設定されたUA値(岩国市周辺では0.87)を下回り、且つ設計一次エネルギーを基準一次エネルギーよりも10%下回るように設計された建物です。
そして新築等に係る設計の際に、①省エネ基準への適否 ②省エネ基準に適合しない場合は、省エネ性能確保のための措置を建築士から建築主に書面で説明を行う事が義務付けられるようです。
一般的に考えて、住宅の設計時にお施主様ご自身が省エネ基準に適合させるためにあれこれ考えてと言う事は、ほとんど無いと思いますので、現実には建物を設計してUA値、ηAC値、設計一次エネルギー消費量を計算して、設計士より省エネ基準への適否と、適合しない場合の性能確保のための措置を建築士から書面で説明されると言う流れになるんでしょうね。
でも、例えば建築会社や工務店に建物の相談をして、設計してもらっている時に、
『この建物は省エネ基準に適合していませんが、よろしいですか?』
と聞かれたら、
『ハイ、それで結構です』
とはならないですよね。
と言う事で2021年4月よりは事実上、省エネ基準に適合した建物がほぼすべてになるのではないかと思います。
しかし、現状では約5割の建築会社がこのUA値やηAC値の計算が出来ないそうで、来年の4月までに国土交通省が簡素な計算方法を作成するようです。
現在、日本では、方やドイツの基準に準拠するような高気密・高断熱の家を作っている建築会社もあれば、まだまだ省エネ基準に満たず、諸所の計算も出来ない会社がたくさんあります。
弊社では省エネ基準に適合している建物を標準として、お客様の要望に合わせZEHレベルの建物、エアコン一台で家全体を暖房する事が出来るHEAT20 G1、G2レベルの建物まで、様々な建物を建築しています。
そして、実は一番大切なのはUA値やηAC値が計算出来る事や、設計出来る事ではありません。一番大事なのは、キチンとした設計とUA値やηAC値の計算が出来ると事は当然として、出来上がった図面に対し、正しい施工を行う事が一番大事です。同じ断熱材を使用しても施工の良否によって性能が大きく左右されてしまいます。
弊社には省エネ基準を大きく超えてエアコン一台で家全体を暖房している見学可能なモデルハウスがございます。ご興味のございます方は、是非、寒さの厳しい今の時期に一度ご体感下さい。
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