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錦川の水を育む森林づくり交流会

錦川の水を育む森林づくり交流会

先週の土曜日、岩国市錦町宇佐で開催されました、山口県岩国農林事務所、山口県柳井農林事務所が主催する

『錦川の水を育む森林づくり交流会』

に参加してきました。

会の主な内容は、高鉢山国有林で除伐(不用木の除去)作業を行う事です。

この除伐と言う作業ですが、頂いた資料によると

『人が植栽した人工林で、健全な森林を育てるためには、下刈り、除伐、間伐などの育林作業を適切に行うことがとても大切です。「除伐」は、植栽した樹木(スギやヒノキなど)の育成を妨げる雑木等を切り払う作業です。植栽後、10年から20年程の間に数回行います』

との事です。

そしてこの日の作業は基本的には植栽された15種類の樹木は残します。それと、直径5㎝以上の樹木は残します。

この15種類の樹木、カヤ・スギ・コナラ・シバグリ・コウヤマキ・アカマツ・ミズナラ・ヤマザクラ・ミズメ・イタヤカエデ・トチノキ・オニグルミ・ホオノキ・ウリハダカエデ・ブナの15種類ですが、なんか山に木を植林すると言うと、スギやヒノキを植林するイメージがあるのですが、いろいろな種類の樹種を植栽しているんですね(*_*)ちゃんと見分けられるのでしょうか( ゚Д゚)

なんとか無事予定通りに作業を終了する事が出来ました。

今回、錦川の水を育む森林づくり交流会と言う事でしたが、現在、日本の森林は非常に荒れています。

それは、海外の木材が使われる事により地元の木材が利用されず、山に手を入れる人がいなくなり森林が荒れてしまっている状態です。

平成29年の日本の木材需給率は34.8%、近年上昇しているそうですが、国土の70%以上を森林が占める日本でこの数字はどうなのでしょうか?

その一方で日本から海外への丸太の輸出は年々増加しているそうです。この日本産の丸太の輸出量が増えている原因は価格が安いためだそうです。そして価格が安すぎる為、林業に従事する人の生活が圧迫され、林業従事者がどんどん減っています。

ん?これって何か変じゃないですか?イメージとしては日本の国産木材は品質が良く値段が高いから、値段の安い外国産の木材が利用されているイメージがありますよね?でも実際には国産の丸太が海外に輸出され、値段が安すぎて林業従事者が苦しんでいる??なんかこの辺は、値段の問題だけでなく、日本の林業に対する構造的な問題がありそうですね~。

それからこれは日本の建物の話になりますが、戦後日本で建てられた建物は平均27年で取り壊されています。でも循環型社会と言う観点から考えると、最低でも60年は耐えられる建物でなければなりません。なぜなら、日本では住宅に使えるような木材にスギやヒノキが成長するのに、約60年の年月がかかるからです。これがドイツなどの寒冷な地域の場合は100年の年月がかかるわけですね。

その為、日本の木造家屋に60年以上の耐久性があれば、新築時に植えられた苗木が、建て直す頃には大木に成長して伐採され(成長して大きくなると木はCO2の消費が少なくなる)、また新しい苗木が植えられて成長しながらCO2を吸収すると言う循環社会が成り立っていくわけです。

豊かな山から流れ出る水は、豊かな川を作り、そして豊かな海を作ります。自然環境はそれ一つが独立している訳ではなく、全てが繋がり循環しています。

今回の除伐作業は小さな事ですが、少しづつでも山の環境が改善され、そして川から海へと豊かな自然環境が続いてゆけばと思います。

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