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『外壁焼き杉板』 F様邸新築工事(岩国市)

室ノ木町で建築中のF様邸ですが、現在外壁の工事に取り掛かっています。

こちらの建物で使用する外壁材は2種類あるのですが、そのうちの一つが『焼き杉板』です。

現在、焼き杉板も様々な種類の焼き杉が販売されています。

その焼き杉板の大きな違いの一つに『焼き方』があります。焼き方と言ってもミディアムとかミディアムレアとか、そういう意味の焼き方とはちょっと違う・・・・いやっ、ある意味合ってる?(?_?)とにかく焼き方が違います。

何故なら、焼き方によって耐久性が変わってくるからです。

中には焼き杉板と言っても、薬品で表面を焼いていたり、焼き杉風の塗装をしてあるものがありますが、このような製品は、やはり焼き杉本来の耐久性を発揮しません。焼き杉の本来の目的は、杉板の表面を焼いて炭化させる事により、耐久性を高めたり燃えにくくする事が、本来の目的ですからね。

現在、一般的な焼き杉板は機械やバーナーで表面を焼いているものがほとんどだと思います。昔ながらの手焼きの杉板は、杉板を三角形に組んで三角柱を作り、その中に木屑を入れて火をつけ、板の表面を焼きます。どうしても手がかかるので、現在はこの手法で焼き杉を作る事は少ないようです。

そしてこちらの建物で使った焼き杉は・・・・手焼きの焼き杉板です。お施主様のこだわりで、手焼きの焼き杉板をこちらでは使用しています(^-^)

手焼きの焼き杉板は、バーナーで焼いた焼き杉板よりも、焼けて炭化している部分が厚く、耐久性が高いそうです。実際に届いた焼き杉板を見てみると、確かに炭化している部分の暑さが厚く、その分、板自体の厚みも一般的な焼き杉板よりも厚く感じました。

写真では分かりにくいかも知れませんが、壁に貼ってみると、なんだか独特な重厚感と言うか、存在感を感じました。これは、外装に工事が終わって、足場が外れるのが楽しみですね~(^-^)

燃えやすい木材を、わざと焼いて炭化させ、耐久性と防火性を上げるなんて、昔の人が考えた知恵って、素晴らしいですね~。

焼き杉板だからと言って、和風の家にしか使えないと言う事はありません。洋風な家でもキチンとデザインされた家ならば、きっとマッチします。サイディングなどと比べて耐久性も高いですし、もっと活用されればいいんですけどね~。ちょっと価格が高いのと、しばらく黒い粉が落ちるのが問題ですけど(*_*)

年寄りの大工さんに話を聞くと、昔は現場の近くの田んぼなどで、自分達で板を焼いて焼き杉を作っていた事もあるそうです。現在だったら、すぐに近所の人に通報されちゃいそうですね(≧◇≦)

 

 

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