2024/11/23
鉄骨階段のデザインをもっと...
前回までで基礎のお話しは終わり、いよいよ躯体のお話しに移っていきます。
基礎工事が終了し、3月30日木曜日、ようやく棟上げの日を迎えました。家を建てようと思い始めて、ここまで辿り着くのに、1年4カ月くらいかかってますねぇ~(^-^)長がっ(≧◇≦)
この日集まった大工さんは8名。ご近所に迷惑が掛からないように、大工さんたちの車を止める駐車場を確保しておかなければいけません。今回は、ご近所のお寺の駐車場をお借りしました。養専寺さん、ありがとうございました。
朝一番、まずは地鎮祭の時にお供えしたお神酒と、塩を建物の四隅に撒きます。その後、本日の注意事項等の挨拶をすませ、お神酒で乾杯した後、棟上げの作業に入っていきます。
まずは、順序よく一回部分の柱材を配り、建てていきます。
すべての柱には、いろはにほへとの順番で数字が割り振られていますので、図面を見ながら所定の場所に立てていきます。
この写真を見て、何か気づかれた方がいらっしゃいましたら、それはかなりの棟上げ通です(^^)/
それは、柱を立てる段階で、通し柱も直立しています。普通の在来軸組工法で2階建て家を建てる時、1階から2階部分に通っている通し柱は、梁や桁なのど横に通っている横架材を組み付けてからでないと倒れてしまうので、通し柱は建てられません。それでは、なぜこの段階で通し柱が直立しているのか?それは、こちらの建物では金物工法を採用しているからです。
それでは金物工法とは、どんな工法なのか?簡単に説明すると、従来の工法では木材と木材を繋ぐのに、木材に様々な『継手』や『仕口』の加工を施して、材料を繋ぎます。そして、繋いだ接続部分の強度を上げる為に、羽子板ボルトなど、色々なボルトで固定し強度を出します。もちろん、この工法が悪いとか、ダメだとか言っている訳ではありませんよ。
それに対して、金物工法の場合は木材の継手部分に専用の金物を取付、木材を繋いでいく工法です。こうする事によって、継ぎ手部分をしっかりと固定する事が出来る。そして、継手や仕口の加工をする事が無いので、木材の欠損部分が少ないと言う特徴があります。
こちらは、従来の軸組工法の通し柱の写真です。通し柱と言うと、普通の管柱(土台から立ち上がって、梁・桁を支えて、2階建てなら、またその上に立つ柱)に比べて、強度的に強い気もしますが、梁・桁を接続する為の仕口で、欠損している部分も大きいです。
こちらは金物工法による通し柱です。柱に受け金物を取り付けているので、部材の欠損が少なくなります。
この様に、金物工法では部材の接続部の強度が高まる、部材の欠損部分が少ないと言う特徴があり、地震に対して揺れを抑える事が出来ます。
間違っても、在来工法が悪いと言っているのではありません。より地震に強い工法なのかなと・・・。これで、もう少しコストが下がればより良いんですけどね(-_-)
ちなみに今回使用した金物はハラテック21と言う金物を使用しています。この金物の利点は強度とかいろいろあるんですけど、他の金物との一番の違いは、引き寄せ金物が付いている所です。この金物の働きで、より木材が引き寄せられ、結合部どうしをより強固に固定します。
そんなこんなで、棟上げは進んでいきます。
二階部分の梁・桁を組み込んだ後に、すぐに2階床の合板を貼っていきます。
こちらの建物では1階の天井を貼る部屋と貼らずに表しにする部屋があります。そこで天井を貼って隠れてしまう合板は普通の構造用合板、表しで見える所は杉板が3層になっているJパネルと言う材料を使用しました。まぁ、これは見た目の問題ですね。構造合板が表しになっても良いと言う方は、それでも構わないと思います。
2階の合板を貼り終わると、そのまま2階部分の柱を立てていきます。
柱を立てた後は、すぐに2階の梁・桁を組込み、屋根の小屋組みを組んでいきます。
小屋組みが仕上がると、こちらの建物では、屋根はパネル構造を採用しましたので、登り梁に気密パッキンを貼っておきます。
そして屋根パネルを設置していきます。
この屋根パネルの中には、すでに断熱材が充填されており、下から見える側には杉板を貼っていますので、一気に2階天井は仕上がりになります。その分、注意して施工しないといけませんが。
この屋根を組み付けた後、すぐに防水の為の屋根ルーフィングを敷きます。
ここまでの作業は、一般の木造住宅では、棟上げ当日に済ませたい作業です。なぜなら、この屋根ルーフィングまで終わらせないと、雨が降った時の為の養生が大変になってしまうからです。やっぱりここまできたら、もう雨は入れたくないですからね。
ここまで出来れば、出来れば一安心。あとは、翌日は雨の予報が出ていたので、しっかり雨対策の養生をしておきます。
で、これで棟上げ当日の作業は終了なのですが、今回の棟上げでは、最近珍しい『餅まき』を行いました。そちらの詳細は、長くなってきましたので、次回に続きます。
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