2024/11/23
鉄骨階段のデザインをもっと...
この写真は現在、大竹市内で建設中の建物の屋根の写真です。
この建物の屋根に使っている瓦は”いぶし瓦”、その手前の板金部分はガルバリウムですが、オーナー様がガルバリウムの色は緑青(ロクショウ)を選ばれました。
この淡路いぶし瓦は焼成時、瓦表面に炭素幕を作る「燻化(くんか)」を施すのが特徴で、いぶし瓦の美観と性能に結びついています。また釉薬を焼き付けて発色する物とは異なる、天然の色であり、経年による色の変化を楽しむ事も出来ます。
また板金部分の色の緑青(ロクショウ)ですが、本来は昔のように銅板を葺いた屋根が時間と共に酸化して、青緑色の錆が出た状態の事です。そしてこの緑青(ロクショウ)が銅の表面に薄い膜をはり、銅の溶出を防ぐと共に、独特の風合いを醸し出していました。しかし、銅の値段の高騰が叫ばれる現在、さすがに銅板葺きの屋根を作ろうと思えば、かなりのコストアップを覚悟しなければなりません。そこで費用対効果を考えると、ガルバリウムを選択する事になると思います。
この建物の室内の壁には、漆喰を使う予定です。木と漆喰の自然素材に囲まれた室内は、先ほどのいぶし瓦と同じように、経年劣化ではなく、経年変化を楽しめる建物になると思います。
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