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茅葺き職人の明石さん パート2

この明石さんは面白い人で、人間国宝のすすめを二度も断った人です。
なぜかと聞いてみると、
「重村さん、私は職人ですよ。皇居の色んな場所に、地下足袋の私を侍従長が案内してくださいました。
でも私は職人だから現場では立ち小便もします。立ち小便をして人間国宝の名を汚したくありません。
皆さんに薦めてもらうだけでありがたいのです。」
そう言って笑っておられました。

工事は着工し、ログ丸太も組み終わり、屋根下地の合掌も組みあがりました。
屋根材の草は葦(あし)を使い、八戸から大型トラック13台分が現場に到着しました。
高速道路を使っても運搬には往復で一週間もかかります。
今の時代でなかったなら材料の調達が難しいと感じました。

葦は細竹のように長くて強く、表面がきれいな材料です。
この近辺ではあまり見ることはできませんが、
八戸では大量に生産して、入札により調達しているそうです。

職人さんは群馬・福島・大阪・岡山から11人集まりました。
伊勢神宮の屋根を葺いている職人さんも含まれていました。
一番若い人で50歳代です。地域が違うため、それぞれ流儀が異なります。
それを、明石さん流の指導をしながら進めていきます。

同じ使われ方をする道具でも、地域によって形が少しずつ違っていて、
それぞれが自分なりに使い易くする工夫がなされていました。

休憩中や、宿舎で一杯入っている時に話をしますが、方言丸出しでなかなかうまくかみ合いません。
でも話の内容はお互い理解できたように思います。

続きはまた後日ご紹介しますのでご覧ください。

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